4月もあっという間に後半、いよいよゴールデンウィークの時期がやってきます。最大で10連休を取得される方もいるという大型連休ですが、「まだ特に予定が決まってない…」「近場でどこか出かけたいけど…」という方も多いのではないでしょうか?
本記事では、都内とそのほかの地域と大きく分け、編集部おすすめのイベントや展覧会を紹介します!
東京都内
■未来のかけら:科学とデザインの実験室(六本木)
展覧会ディレクターをデザインエンジニアの山中俊治さんが担当する本展。山中さんがさまざまな人々と協働し、生み出してきたプロトタイプやロボット、その原点である同氏のスケッチを紹介するとともに、専門領域が異なる7組のデザイナー・クリエイターと科学者・技術者のコラボレーションによる多彩な作品を展示しています。科学とデザインが織りなす無数の可能性を体験できそうです。
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2
https://www.2121designsight.jp/program/future_elements/
■TDC 2024(銀座)
1990年より毎年開催し、今年34回目を迎える「東京TDC賞」。“文字や言葉の視覚表現”を軸に開催している、グラフィックデザインの国際賞です。「TDC2024」展では、同賞のなかから受賞作品とノミネート作品を中心に、特に評価の高かった約130作品が会場に並びます。
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
https://www.dnpfcp.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000830
■デ・キリコ展(上野)
20世紀を代表する巨匠の一人、ジョルジョ・デ・キリコ(1888-1978)。本展は、デ・キリコのおよそ70年にわたる画業を「イタリア広場」「形而上的室内」「マヌカン」などのテーマに分け、初期から晩年までの作品を余すところなく紹介。デ・キリコが描いた世界をたどる、日本では10年ぶりの大規模な個展です。
会場:東京都美術館
https://dechirico.exhibit.jp/
■感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで –(天王洲アイル)
建築の骨組みを創造してきた「構造デザイン」に焦点を当てた展覧会。日本には世界に誇る建築家が数多く存在しますが、建築家の仕事を支える構造家の存在はあまり知られていません。専門性の高い構造デザインの世界ですが、本展では建築の「骨組み」の模型を見たり構造模型に触れたりして、その仕組みを分かりやすく紹介しています。
そのほかの地域
■第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで⽣きてる」(神奈川)
3年に一度開催される現代アートの祭典「横浜トリエンナーレ」。国際的に活躍するアーティスティック・ディレクターを毎回招き、世界のアーティストたちがいま何を考え、どんな作品をつくっているかを広く紹介しています。第8回目の今回は、北京を拠点に活動するリウ・ディン、キャロル・インホワ・ルーの2人がアーティスティック・ディレクターを担当。
会場:横浜美術館、プロット48 ほか
https://www.yokohamatriennale.jp/2024/
■千葉県誕生150周年記念事業 百年後芸術祭(千葉)
千葉の内房総5市の風景を舞台に、アーティストやクリエイターたちが創造力を発揮し、新たな芸術作品を発表する「百年後芸術祭 ~環境と欲望~ 内房総アートフェス」。総合プロデューサーに小林武史さん、アートディレクターに北川フラムさんの両名により、総勢約80組の気鋭の現代アーティストのアート作品を屋内外で展示します。
会場:上総牛久駅周辺、市原湖畔美術館、旧里見小学校ほか木更津、君津、袖ケ浦、富津の各市
https://100nengo-art-fes.jp/
■アブソリュート・チェアーズ(埼玉)
開館当初からデザイン椅子の名品を館内に設置してきた「椅子の美術館」である、埼玉県立近代美術館。椅子は、多くのデザイナーや建築家の創造性を刺激する絶対的なテーマであると同時に、アーティストにとっても魅力的なモチーフとなってきました。本展は、おもに戦後から現代までの美術作品における椅子の表現に着目。椅子をめぐる国内外の平面・立体・映像作品83点を紹介し、アートのなかの椅子の機能や含意を読み解きます。
会場:埼玉県立近代美術館
https://pref.spec.ed.jp/momas/2023absolute-chairs
■石岡瑛子 I デザイン(茨城)
広告をはじめ、舞台美術、衣装デザインなど多岐にわたる分野で世界的に活躍したデザイナー・石岡瑛子(1938-2012)。キャリア初期における資生堂やセンセーションを巻き起こしたPARCOの代表作をはじめ、東京を拠点にしていた1960-80年代の仕事を中心に、アートディレクターとして采配を振るったポスターやCM、グラフィックアートからスケッチまで約500点を一挙公開。常に革新的なヴィジュアルを目指した石岡さんのデザイン哲学と、彼女が表現者として生涯にわたって磨き抜いた「I=私」を浮き彫りにします。
会場:茨城県近代美術館
https://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/viewer/info.html?id=322
■イヴ・ネッツハマー ささめく葉は空気の言問い(栃木)
イヴ・ネッツハマー(1970-)は、スイス現代美術を代表する映像インスタレーション作家です。日本で最初の個展となる本展は、「潜る人」ネッツハマーと、大谷石採掘場という巨大な地下空洞を宿す街、宇都宮との出会いから生まれました。これまでの代表的な映像作品を紹介するとともに、現地で制作する大がかりな新作インスタレーションを披露されます。
会場:宇都宮美術館
http://u-moa.jp/exhibition/exhibition2.html
■未完の始まり:未来のヴンダーカンマー(愛知)
「ヴンダーカンマー」とは、絵画や彫刻に加え、動物の剥製や植物標本、地図や天球儀、東洋の陶磁器など、世界中からあらゆる美しいもの、珍しいものが集められた博物陳列室のこと。美術館や博物館の原型とされています。本展は、5人の作家たちが歴史や資料を調査・収集し、現代のテクノロジーを交えながら、時を超えた事物の編み直しにチャレンジ。美術館の隣に新しくできる博物館の開館にむけて開催する本展では、文化表象の実践の場としてのミュージアムの未来の可能性を探ります。
会場:豊田市美術館
https://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/wunderkammer/
単館企画だけでなく、芸術祭も開催されているこの期間。まずは行きたいイベントや展示を見つけて、お出かけプランを立てるのはどうでしょうか?
(JDN編集部)